2019年1月11日金曜日

破牙神ライザー龍スーパーライブの無償公演にこだわる理由

先月開催された破牙神ライザー龍スーパーライブのまとめ第3弾!

1回目はボランティアについて、2回目はアクターについて書いたが、今回はアンケートのコメント欄に散見するご意見で、「スーパーライブの有料化」について自分たちの見解を再度示しておこうと思う。

初めに書いておくが、
「とても無料で観れるレベルではない...」
「有料化してもいいから毎年やって欲しい...」
「少しでも入場料を取って運営費に充てて欲しい...」
「募金をお願いするくらいなら、入場料を取ったら良いと思う」
最後はちょっとニュアンスは異なるが、この様なご意見は本当に嬉しいし、ありがたいと心から思う。

しかし、これも最初に書いておくが、
自分たちがスーパーライブで入場料を取ることは絶対に無い。
スポンサーがつけば開催するし、つかなければ開催しない。

入場料を取ってまで、やる必要は無いと考えている。
宮城では毎年、戦隊のファイナルライブが有料で開催されている。それなのに自分たちが同じ様に有料でやる意味はないと思う。


当初は、気仙沼市の仮設住宅に住む父親の、「子供たちに戦隊のファイナルライブを見せてやりたいけど、仕事もなくなり仮設暮らしでは無理なんですよね...」と言う話からスタートした(この辺の詳しい話はなんども書いているので割愛する)。
スーパーライブ開催の検討を始めたあの日から5年以上が経ち、震災からは7年以上が過ぎた。あの頃より間違いなく経済事情は格段に良くなっている。

それでも、自分たちが震災から7年以上経った今でも無償公演にこだわるのは、4回にわたる開催で気がついたことがあったからだ。
それは、赤ちゃんからおばあさん、おじいさんまで家族全員で来れると言うこと。

当たり前の様にも聞こえるが、実は、弟や妹に赤ちゃんがいるお兄ちゃん、お姉ちゃんは、家族揃って映画や舞台を観に行くことがほとんどできないでいる。
親は、下の子が泣いたら周りに迷惑をかけると思い尻込みをしてしまう。


「子供向けの舞台や映画で泣いている子がいても、それは当たり前。我慢しなさい」と言う方もいるかもしれない。
また、
「舞台や映画館では静かにするのは当たり前のマナー。それが出来ない子は、そもそも観るのはまだ早い」と言う方もいるかもしれない。

多分両方正しいのであろう。
しかしその結果、親はかわいそうだと思いつつも下の子が小さいからと、お兄ちゃん、お姉ちゃんに我慢を強いたり、自分自身も我慢をしている方が多いのではないだろうか。

事実、今までも、「下の子が0歳児なんですが、応募しても良いのでしょうか...」この様な問い合わせが実に多い。

勿論、自分たちの答えは「ぜひ、ご応募ください」だ。
今回のライブでも2,128人の観覧者のうち、118名が膝上鑑賞でそのほとんどが0歳、1歳の赤ちゃんだ。
泣いてどうしようもなければ、ロビーに出て、あやしながらモニターで公演の続きを見れば良い。そのために会館にお願いして、小さいが、ロビーのモニターに音声付で舞台を映し出してもらっている。
自分は舞台に出ているため、直接見たわけではないが、ボランティアスタッフから聞いている。各公演、赤ちゃんを抱きながらモニターに向かって応援してくれるお母さんたちが必ずいることを。

これはやはり無料公演だからできることだと思う。
スタッフたちも、「赤ちゃんが泣いててうるさかった」と言われても、「いやぁ〜、うちの公演はこういうものですから」と、ニッコリ笑って胸を張って言えるだろう。
これが料金を取る公演だったらそうは言えない。
また、少々泣いてる子がいても、「無料だから仕方ない」と思う方がほとんどではないだろうか。
それを不快に思う方は、お金を払って有償のライブを見に行けば良いと思う。

自分たちのスーパーライブへの想いは、家族で気軽に来て欲しい。そして、その日は龍のスーパーライブの話題で家族が一つになって盛り上がって欲しい。
それだけだ。
大人だけで来た方も、お一人で来た方も、龍のライブをみて、何か感じるものがあれば良いと思っている。それが自身の頑張るきっかけだったりしたら、自分たちもとても嬉しい。


最後に、本公演に小さい子を連れて来た母親が、アンケートにコメントを残してくれたので、それを紹介して終わりにしたいと思う。

ちょっと最後は褒め過ぎだが...
こういう家族が1家族でもいる限り、絶対にスーパーライブの有料化はしない。


仙台市 30代女性のアンケートコメントから。
素晴らしい感動のライブありがとうございました。
私は特撮番組が大好きで、子供と一緒にヒーローショーをよく見に行っていたのですが、下の子が出来てから、周りの目が気になって見に行けなくなりました。
お兄ちゃんはヒーローが大好きでショーに行きたがるのですが、下の子はまだ小さく、悪役が出てくると大泣きをしてしまうことがあります。
以前、二人の子供を連れてショーを見に行った時、下の子がぐずり始め、隣の席の方に「うるさい」と言われ、3人で席を立ったことがありました。
今回もお兄ちゃんから、保育園でチラシを貰ってくるなり「これ絶対行きたい」と言われたのですが、前回のことがあり迷っていましたが、思いきってメールで相談をしてみました。
返信して頂いたメールに、「気にしないで、ぜひいらして下さい。下のお子さんが泣いてどうしようもなかったら、ロビーに小さいモニターがありますからそれで続きを見て下さい。お兄ちゃんは、スタッフが一緒に座って見ますから。公演は無料なんです。誰もそんなことで文句を言う人はいません」と書かれており、思わず涙が出てきました。
そのような人達が作っているスーパーライブは、本当に、本当に感動でした。
私にとって、NPO法人ヒーローの皆さんがヒーローです。


by BOSS













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