本人は現在、手術を目指し、複数箇所に転移している癌細胞を抗がん剤等の化学療法で癌と戦っているのですが、その彼が、入院中に同じ様に抗がん剤で髪の毛を失った子どもたちに接する中で、
「病気で髪の毛を失った子どもたちに我々で出来ることはないだろうか... 」
この言葉がプロジェクトのスタートでした。
小児がんは、毎年約2,500名の子どもたちが新たに発症しており、現在も16,000名近くの子どもたちが小児がんと闘っています。
治療による苦痛はもちろんのこと、抗がん剤や、放射線治療によって髪の毛が抜けるなど、以前の自分の姿と比較して塞ぎ込んでしまう子どもたちも大勢います。
様々な理由で髪の毛を失った子どもたちは、外に出かけたり、友達と遊んだり、
そんなあたり前のことでさえ、周りの目を気にして出来なくなり、精神的に深い傷を抱えています。
市場には安価なウィッグもあるのですが、安価なものは、化学繊維で出来ており、サイズも固定のため、ひと目でカツラとわかってしまい、かえって子どもたちの心の傷を広げてしまいます。
しかし、人毛を使用した完全オリジナルウィッグとなると、30万から80万円という高額な費用がかかり、ただでさえ治療費がかかっている家計にとっては、その経済的負担は大きく、なかなか手を出せないのが現状です。
そんな日本中の髪の毛を失った子どもたちのために私たちが出来ること...
それは、「髪の毛を集めてナチュラルな完全オリジナルウィッグを製作し、無償でプレゼントする」こと。
髪の毛を失った子どもたちに笑顔を取り戻してもらいたい。
小児がんをはじめその他様々な理由により髪の毛を失ってしまった日本中の18歳までの子どもたちに無償提供することで子どもたちを笑顔にしたい。
そんな想いで、特定非営利活動法人HEROでは、「リュウプロジェクト」と並行して新たに、病気で髪の毛を失った日本中の子どもたちの笑顔を取り戻すことを目的に「ヘアドネーションプロジェクト」の活動を始めました。
一人の子にウィッグを贈るのに、20人から30人分の髪の毛が必要です。そして、その髪を同じ質感にするための専用液によるトリートメントに半年から1年の月日がかかります。
皆様の善意で作られたウィッグを初めて子どもたちにプレゼント出来るのに、最低でも1年以上の月日がかかります。
この様に、このプロジェクトは、結果にすぐ結びつくプロジェクトではありません。しかし、今、私たちが一歩を踏み出さなければ、1年後に何も変わることができません。
私たちは、破牙神ライザー龍の活動で度々訪れている東北大学病院小児腫瘍センターと連携しながら、このプロジェクトを進めています。私たちの一歩は小さな一歩ではありますが、1年後の笑顔に向けて確実に歩んでいきたいと思います。
現在、東北大学病院をはじめ、ローカルヒーローの宮城県大崎市のオダズナー様や、福島県二本松市のツインウィター様が協力を申し出て下さり、それぞれのフィールドで活動してくれていますが、まだまだプロジェクトの浸透にはほど遠い状態です。
このプロジェクトは、私たちだけでは動かすことが出来ません。皆様の力が必要です。
どうか、皆様方の温かいご支援、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
2016年5月
特定非営利活動法人HERO スタッフ一同
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